浅草橋 ひさご

もう駄目だ。
盆開け２日目から半端無い忙しさ。
飯も喰う余裕が無い。
時既に１６時。
う〜ん。
今日は娘のお迎えの当番。
会社を１９時半には出る。
軽い物にしておこう。
ひさごだな。
暫く行ってない。
今日は冷やしにしておこう。
浅草橋暑いな〜。
人も少ないや。
ひさごに到着。
客はシモジマの店員だけ。
俺は冷やし山菜そばの大盛りを注文。
そして自分で水を注ぐ。
あっ！夏だからレモン入ってる。
俺等が子供の頃はレモン水や麦茶に砂糖は結構な御馳走だった。
今週始まる麻布十番祭りでも、３５年前の子供の頃は１杯２０円のレモン水目当てに行っていた。
丸い硝子の瓶に水と氷と薄切りレモンと、かき氷のレモンシロップ。
それを鉄の柄杓でよそってもらう。
これだけで俺等は感動を憶えていた。
あの果物屋も無くなったから、もうレモン水も売ってないのかな〜？
山菜そば到着。
いつもは冷やしでも七味派だが、今日はわさびをといでみた。
先ずは汁を。
美味い。
久し振りだとつくづく美味い。
今日のそばは締まっている。
これまた美味い。
基本七味派だが、わさびも良いな。
でもやっぱり冷やしでも七味かな？
１０年前位までは、昼は月の小遣い推定１５０００円の親父で大行列。
朝も朝食を奥さんに作ってもらえなさそうな親父達で行列。
夕方も仕事が出来なさそうな親父が必ず３〜４人居て大盛況だった。
ネットの普及でどんどん問屋が無くなり、浅草橋から消え行く親父達。
親父達が愛したひさご。
雀荘も大衆居酒屋もすっかり減ってしまった。
これから１０年後の浅草橋はどうなっているか想像もつかない。
つまらないオフィス街にだけはなって欲しくない。
出来れば風俗街になって欲しい。