神田神保町 用心棒

今日は先月入った新人と営業。
御年３０歳。
もう分別有る年頃。
前の新人は辞めた。
丁度３ヶ月で。
茶封筒入りの退職願を書いた物を置いて辞めた。
内容はパワハラ紛いの事が有ったと書いてあった。
皆で考えたが、俺が飯を喰わせ過ぎたのが原因だという事だ。
新しく出来た言葉が「フードハラスメント」
おかしいな〜。
あいつ自ら平太周のラーメン脂多めにしていたのにな〜。
だからもう新人には喰わせない。
今回の新人の名は「ベニテングダケ」
もうこの名前自体がパワハラだ。
聞いたら肉が好きなんだと。
肉なら何でも良いらしい。
時間も１４時。
神保町食肉センターだな。
車を停めて歩いて行くと店の前に２人待ち。
ラッキーだわ。
レバとハツは売り切れているけど、他の物で米を死ぬ程喰おう。
７分経過。
店員が出て来た「お客様本日は終わりです。」
クソ〜〜！
二郎みたいに最後に並んでいる奴に、来た客を断る義務を持たせてくれよ〜。
渋々離れる。
何を喰いたいか聞くと「脂っこいラーメン食べたいですね〜。」
お〜良い事言うじゃないか！
用心棒を提案したら快諾。
おい！ベニテングダケ！
お前体重４８キロしか無いんだろ？
大丈夫かな？
店の前に。
あっ！まだ冷やしまぜそばやっている！
俺はそれの食券を。
ベニテングタケにもおごってみた。
最初だから普通のラーメンにしとけ。
二郎系の掟を話しておいた。
ヤサイ・アブラ・カラメ。
聞かれた時に話すのだと。
店員に食券を渡す際に「脂少なめで御願いします。」と。
直ぐさま「お出しする時に聞きますんで。」と返される。
俺も食券を渡してカウンターに座る。
もう一度レクチャー。
「３番の方。ニンニク入れますか？って言われたら脂少なめって言うんだよ。」と。
遂に来た！
「３番の方。ニンニク入れますか？」
「いえ。要りません。・・・・・・・・」
アブラ要るんかい！
俺はヤサイ・アブラで。
キターーーーーーーーー！！
まさかの９月に初の冷やし！
野菜を喰ってみる。
お前２年振りだよ！美味いぜ〜〜！
黄身を真ん中に移動しておもむろに天地返し。
出て来たぜ！ゴワゴワ麺が。
それにしても最高の味付け。
麺の堅さ加減と汁の美味さ。
反比例したチャーシューの柔かさ。
久々に食べたが普通盛りは軽い。
ふと横を見ると息も絶え絶えに喰っているベニテングタケ。
最初にスープ飲んだ時に「美味い！」を連呼していた。
あの体でスープ残しで完食。
気に入ってくれたんだろうな〜。
「美味しかった？」と聞くと「キツかったです。」
これがフードハラスメントか？