浅草橋 吉香春

営業に出てどこかで喰おうと画策。
珍獣と偶像ドロップの飯の誘いを断る。
何だか本当に浅草橋の飯に飽きてしまった。
１５年程前は和食系の個人店が沢山有ったのだが、どんどんお洒落な店が増えて来た。
さすがに昼飯にパスタは嫌だ。
人から見たらつけ麺と変わらないだろうと思われるだろうけどもね。
さぁ〜今日はどこの営業先で喰おうかな？
でも１３時にその計画は破綻。
浅草橋で飯を喰う事に。
昼過ぎに帰って来た甘えん坊将軍と一緒に飯に行く事に。
今日は表が寒い。
半端無く寒い。
会社に居ても足の指先が凍傷でもげそうだ。
近所で温かい物でも喰いたい。
直ぐ裏の中華の刀削麺にしておこう。
辛い物好きの甘えん坊将軍も賛同。
店に向かうと店名が変わっている。
前は「吉源」だったな。
マイナーチェンジと言う所か。
入店。
店内中国人のお客だらけ。
中国人が集まる中国人のお店。
多分本格的だな。
メニューを見るとそそられる物が多いが、特に目を引く物が。
よっぱらい鶏。
味の想像がつかないが、多分老酒か紹興酒で漬かってんな。
甘えん坊将軍もそれをチョイス。
後は待つだけ。
来た！
あれっ！俺は塩味を想像していたが、逆に美味そうだ。
先ずは鶏肉を一欠片。
むむむむ！！美味い！
「美味い！」の３秒後に「辛い！」が来る。
これは強烈なパンチ！
鶏肉は老酒で漬かっている様だ。
タレは麻辣系で大好物の中国山椒が山盛りで掛かっている。
駄目だ！米喰わないと舌の痺れと呼吸が！
これが道場のハラショーさんの言う「呼吸困難になる辛さ」か〜。
段々過呼吸症になって来る。
それを補う為には米を喰うしか無い。
米の茶碗が小さ過ぎておかわり度数が高い。
米が無い間はスープを飲むが、中国山椒でやられた舌先に熱いのが触れると痛みに変わる。
この辛さたまらん！
蒙古タンメンを喰う奴を馬鹿舌とか味覚障害とか揶揄するが、強ち俺も人の事言えんわ。
凍えて入った店だが、帰りポカポカ。
両もみあげから汗が一筋。
両鼻から鼻水が一筋。
俺は大丈夫だったが、甘えん坊将軍は翌日ツーケーのナーアーが崩壊したそうです。
めでたしめでたし。