浅草橋 達磨亭

行けん！全然柔術に行けん！
ここまで行けなくなるとは・・・。
最悪でも２０時２０分に会社を出なければいけないが、今では夢のまた夢。
これがいつまで続くのか・・・・。
もう決心した。
移籍だ！
移籍して多少也とも練習出来る様になり、またムキムキの体を手に入れるのだ。
仕事のシャツはオーダーなので自分の体型の変化が良く分かる。
首がブカブカになって来た。
よ〜し！今の道場に移籍の届けを出しに行くぞ！と思ったら既に２２時。
誰も居ないな。
また今度で良いや。
さぁ！珍獣よ！飲みに行くぞ！
いつ誘っても来る。
こいつは本当に都合が良い。
俺は焼き鳥気分なのでカミヤをチョイス。
電車のガードの裏を歩いて行く。
まだ入った事が無い店が数件有る。
与三郎。
怖くて入れない。
客の気配を感じない。
ここを攻めてこそ男だ！
また今度で。
達磨亭。
１０年以上来ていない。
全く記憶にない。
珍獣に聞いたらここでも良いと。
入ってみたら結構空いてた。
座敷に通され飲み物を聞かれる。
勿論生ビール。但し１杯目だけ。
メニューの数が半端無い。
しかもひらがなメニューの多い事。
更に５００円以上のおつまみが無い。
ここからは怒濤の攻撃。
土佐煮、谷中生姜、焼き鳥皮、もつ煮込み、厚揚げ。
ここで一旦ストップ。
安いだけじゃなかった。
結構美味いじゃないか。
店も良い雰囲気。
カウンターで１人で飲む若い女。
カウンターで本を読みながら日本酒を飲む３０代サラリーマン。
俺等の横には大手っぽい会社の６０代と５０代が。
６０代の上司に悩みを聞いてもらっている。
「支店長！部下が全然僕の言う事を聞かないんです！これもパワハラって言うんですか！」
何じゃそりゃ。
かなりマジに話している。
珍獣とクスクス。
ここで日本酒にチェ〜ンジ！
アジのたたきを注文。
２合とっくりに並々と酒が。
これを注ぐ時に毎回珍獣がこぼす。
へたくそめ！
珍獣の後ろの席に男を２人連れた女が来た。
この女がやたら明るい。
兎に角マシンガントークをして酒を飲み煙草を吸う。
こいつ他の店でも良く見るな。
やたら自分の話を誇張して言う。
そして男っぽい。
こういうタイプ以前知り合いに居たわ〜。
付き合うと最悪な、メンヘラタイプだ。
珍獣にあー言うタイプは気をつけろと忠告。
まだまだ後ろの会話は続く。
俺等はお会計。
駅に向かう。
珍獣から「あの後ろに居た女なんですけど、あ〜言うの付き合うと面倒なんですよね〜。」
おい！それはおうむ返しだ！
しかもお前女と付き合った事無いだろうよ！
チェリーボーイが！