
兎に角遠い。
俺の営業範囲は、車だと小便したくなる距離。
これは約600キロ。
電車だとケツが痛くなる距離。
これは70キロだ。
毎回来た時に電車が長過ぎてケツが痛くなる。
着いた!と思ったら相模大野。
ここ遠過ぎるよ。
でもね。楽しみも有るよ。
そりゃそうだろ。
仕事だけでは絶対に来ないわ。
飯だよ飯!
厚木だからホルモンだと思うだろ?
昼は全くやってないのよ。
昼は基本ラーメンだ。
美味いラーメン屋も有る様なのだが、ここでしか喰えないのを喰いたい。
前回も来たラオシャンのタンメンだ。
ここ最近一番衝撃を受けた飯だ。
ラーメンンなのだが、具は一切無し。
田沢湖より真っ透明なスープ。
ここに玉ねぎが少々。
後は好みでトッピング。
店のメニューにはタンメンと書いてある。
確かに「湯麺」だ。
色も無ければ味も無い。
味も無い感じなのだが、飲めば飲む程奥深くに色々感じて来る。
前回はこの奥深さに衝撃を受けた。
今日はもう一度あれを味わおう。
付き合いも10年以上になる客だが、昼にあしらう。
「次が有るんで帰るよ!」
嘘をついてラオシャンに。
今日はもう一度あの味を堪能するしか無い。
その為に新宿から500円もの乗車賃を払って来たのだ!
会社の金だけど。
ロマンスカーは経費で落せないと経理からは言われて来た。
店に入る。
あっ!先日のおばちゃんが居なくて、おじさんがオペレーション中。
先客2名。
地方ならではの60代男と40代女の不倫らしいカップル。
良いぞ厚木!
ワカメタンメンと餃子を注文。
水が蛇口を捻って出て来る。
直ぐ隣りは相模川。
ここからの名水だろう。
そうこうしていると客がドンドン来る。
次に来たのは老夫婦。
この前も見たぞ〜!この夫婦!
俺は見た目の記憶力が半端無い。
言葉とか文字とかは全く入らない。
今日も会うと言う事はかなりの常連だな。
何事も無く湯麺の麺固めと餃子の大盛りを頼んでいる。
ベーシックでは無い頼み方だ〜。
俺のが来た!
相変わらずこの見た目はヤバい。
何だかサッパリ分からん。
でもこれが美味いのよ〜。
スープをレンゲで頂く。
味は極めて薄い。
でもこの奥深い味は何だ?
これって何味だ?
なに出汁なんだ?
見当もつかん。
でも凄く美味い。
他店で喰った事も無いので例え様が無い。
2回目だが全くスープの元が分からん。
でも美味いな〜。
そして特徴的なのが麺。
モチモチで全くコシが無い。
これがまた美味い。
不思議でしょうがない。
餃子はニンニクは全く無く、野菜の甘みだけで喰う奴。
これも俺の好みにドンピシャなんだよな〜。
最後に辣油を入れてみた。
ここの辣油は最高に辛い。
レンゲに少しだけで咽せる辛さだ。
本当に少し入れてみた。
前回に続き失敗だ〜。
半端無く辛い!
鼻から粘液が出る。
でもね〜。これやめられんよ。
不思議な魅力が有るな〜。
多分好き嫌いは両極端。
俺は大好きだわ。
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