浅草橋 カミヤ

夕方に電話が鳴る。
引き継いだ客からだ。
「今ぶたいちろうで飲んでんですけど、浅草橋どこかいい店ありますか？」と。
俺と２０年近い付き合いのある、１０歳下のデザイナーだ。
俺も都会派だが、こいつは東京生まれの東京育ちなんてもんじゃない。
原宿中学卒業の、家が竹下通りにある本物のシティーボーイだ。
ほぼ俺とカルチャーが同じで、話が合う。
明るいオタクと言うやつだ。
漫画好きのゲーム好き。
音楽好きの柔術好き。
俺との違いは全身にタトゥーがあるぐらいか。
そんな輩が来たので、俺も早々に仕事を終わらせる。
案内すると言いつつ、カミヤに連れ込む。
撮り忘れたが、最初にシロ、テッポウ、ハツモトのタレを頼んだ。
「えっ！タレ？塩喰いたいんですけど。」と。
おいおい！カミヤなめんなよ！
そもそもタレなめんなよ！
「タレ頼むって相当な自信だな。」だと。
出てきた物を喰わせてみた。
「美味ぇ〜〜！」
ほれ来た！
こうなるともう俺の言いなり。
言いなりだが飯は任せてみた。
１０も違うと飯の新しい発見がある。
頼ませてみた。
結果４０も５０も変わらなかった。
酒飲みのセンスだわ。
この後共通の知り合いで、俺の１５年来の客も参加。
金宮一升空けて本日終了。
こいつら本当に飲むわ。
そして俺のおごり。
こんな事してたら金が持ちません。