日本橋小伝馬町 太一亭

俺が常日頃喰いたいと思っている飯がある。
太一亭のスタミナ定食だ。
俺の煮豚好きに拍車をかけた店。
豚肉を酒で煮る。
多分生姜とニンニクで。
白米に最高に合うのだ。
そしてとにかくスープが最高に美味い。
このスープも米も喰い放題。
値段も８００円とそこそこコスパは良い。
全て良いのだ。
ただ一つ！！！
万人には受け入れられない店なのだ。
親父がとにかくくどい。
永遠と話しかけてくる。
究極の寂しがりやなのだ。
それが普通の話ではない。
永遠とボケてくる。
でも今日はとにかくスタミナ定食を喰いたいので、浅草橋から遠路遥々歩いてきた。
店の周りに人がいっぱいいる。
まさか！と思ったが喫煙所の人達だった。
その下に太一亭はある。
入り口で既に一ボケある。
タバコＯＫ　２０才以上。
もうここで既に頑張っていた。
地下に降りる階段を見ると並びが！
遂に太一亭も親父のギャグを若者が受け入れる日が来たのか！
何か様子がおかしい。
聞けば隣の店の待ちだった。
俺らはその並びを横目で見ながら入店。
目の前に親父が仁王立ち。
体温計を持っている。
「計るか？」
どう言う笑いなんだろう？
まぁ世の中コロナだから分からなくも無いけど・・
軽くあしらいつつスタミナ定食を注文。
先客は一人だけ。
寂しいな〜〜。
ここ美味いのに。
親父が厨房に入り支度をする。
「ご飯は大盛りでいいの？社長？」
良いと返事を。
「そちらの専務は大盛りでいいの？」
バーチーが普通と答える。
俺らが猛者だと知ると、急に添加物の怖さを唱え出す。
情緒不安定だな〜〜。
でも最初にスープをくれたので、これをかっくらう。
美味い。
最高に美味い。
酒と生姜とニンニクの取りスープ。
最高に体が温まる。
飯前に一杯完了。
おかわりをもらう。
一応ここで「このスープ本当に美味いね〜。」と褒めておく。
上機嫌になり肉が増えるのだ。
全て出揃った！
さぁ！いただきます！
今日の肉も美味いな〜〜。
でも味がいつもと少し違うぞ？
親父に伝えてみたら「今日煮た酒が大関使ってんだよ。高級酒だぞ！」
そうか今日は大関なのか。
いつもは何なんだ？
でもどちらにしても美味い。
米は１杯半。
スープは２杯。
親父のギャグは少なめ。
でも最後に必ずある「一人８００円。お釣りはないのでピッタリ下さい。」のギャグも出なかった。
親父の調子を出すにはお大人数で来なければ。
浅草橋から歩くには遠いが。