千駄ヶ谷 みのる

千駄ヶ谷で１３時半のアポイント。

１３時半って一番中途半端。

客は飯喰って３０分空いてからの商談。

俺は商談の為に飯抜きで行く。

商談が３０分だったとしても１４時終わり。

ランチタイム終了だ。

もう明日から午後は１４時以降にしよう。

しかも今日は千駄ヶ谷。

昼食不毛地帯。

昔はそこそこあったのだが、アパレルの衰退とともに店も減少。

兎に角遅いアパレル業界。

俺の今まで出勤が一番遅い客は１２時始業っていうのがあった。

俺らは９時半から来ているのだが１２時まで連絡が取れない。

しかも夜は２２時定時。

残業するので０時。

夜酒飲んでても電話がくる。

見事につぶれた。

１週間帰れない会社なんかざら。

銭湯に毎晩行っている客もいた。

もちろん会社で就寝だ。

働き方改革で全てご破算。

それに伴い色々な店も無くなった。

千駄ヶ谷駅前ほど飲食店の無い都心のＪＲの駅は無いだろう。

いつもの方ではなく、新宿御苑側に出てみる。

ここは道が細い。

しかも住宅街。

こんな所に・・・あっ！ある！

レストランみのる。

間違いなく飯屋。

表の看板にはメニューがたくさん。

店内は客が１人。

ここにしよう。

このレストラン中々デカいな。

本日のメニューがある。

どれも美味そうだな〜。

迷う。

店内にこの店の人気ランキングベスト５が貼ってある。

ポーク生姜焼き・・・これだな。

お茶を角刈りのお父さんが持ってきた。

多分みのるさんだ。

「ポーク生姜焼きください！」

角刈りのお父さんが俺を見て何か言いたさそう。

でも厨房に注文が通る。

あとは待つだけ。

定食屋の緑茶はありがたい

湯呑みが千代大海・・・・１３年前に引退している。

サラダのドレッシングが四種も来た。

そして飯も到着。

ごまドレッシングをかけて頂こうとすると、みのるさんが「何でお勧め頼まないの？あっちの方が豪華なのに。」

注文の時の訝しげな顔はそういう意味だったのか。

おすすめのポークソテーの方が肉が良く量も多いんだと。

注文の時に言ってくれれば・・・

でも安心して。

俺ここ度々来るよ。

千駄ヶ谷唯一と言ってもいいかもしれん良い定食屋だ。

アパレル相手だろうけど全然我が道を行く王道定食屋だ。

サラダがシャキシャキで美味い！

セロリが冷たいので俺でも美味しく頂ける。

サラダ全てが美味いな。

肉は生姜焼きと言うか味噌焼き。

俺はこの味が大好きだ。

米喰うためのおかずだわ。

完食。

テレビで北京五輪の大回転やっていてので見たかったがお会計。

みのるさんが俺を見て頷きサイフォンのコーヒーを注ぐ。

飲めと言うことだ。

では頂きながらゆっくり見よう。

優雅なひと時だな。

お会計は８５０円。

安い！