宇田川町で飯は。
俺が中学高校時代とは全く違う。
若かりし頃はただひたすら洋服だけを買いに来た。
既に40過ぎには用の無い街だ。
でも腹が減ったので何かを喰おう。
基本この街では喰わない。
何故なら観光地だからだ。
定食ですら高い。
唯一休み無しでやっているのが兆楽だ。
そして安い。
更に休みが無い。
バブルの頃の良い思い出の時期を引きずりつつ深夜営業。
それだけは変わらない。
H社のF部長などと16歳位から入り浸った渋谷。
どう考えても俺等の街ではなくなっている。
当たり前だ。
俺等の子供達がいつの日か渋谷に来るのであろう。
今日は勿論兆楽。
物心ついた時には有った。
表にはやたらとチラシが貼ってある。
これは知らない人が入り難い。
メニューも多過ぎで既に翻弄している感を感じる。
色々メニューを見るが頼む物はただ一つ。
肉野菜炒めライスだ。
店員の言葉が楽しみだ。
注文すると店員が「ニクヤサラァァァッ!」と肉野菜炒めライスを短縮する。
ホールの店員は昔から外人ばかり。
ライスのラはスペイン語発音で巻き舌のラだ。
これは代々伝統が引きつかれている。
今日も勿論肉野菜炒めライス。
店員も1年前と変わらない人だ。
確実に聞ける。
店員が来た頃に俺から切り出す。
「ニクヤサラ!1つ」
店員「はい!肉野菜炒めライス!」
え〜〜っ!裏切ったなこの野郎!
伝統を重んじろよ!
遂にニクヤサラが通じなくなった。
まさか飯も?
出て来た物は何の遜色の無い味。
美味い。
まさに伝統の味だ。
いつもシャキシャキの野菜で、甘辛く炒められた物をライスで。
相変わらず美味い。
この兆楽と隣りのソープだけが昔の宇田川町の面影が有る。
無くしちゃならん。
と言うか30年以上残っている事に感謝するしか無い。
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