西新宿 岐阜屋

給料日前日。
ここの所毎月２４日恒例の儀式が有る。
「貧困社員に愛の手を」キャンペーンだ。
２４日に小遣いが残っているとソワソワする。
基本使いきりだ。
そして２４日には血糖値が下がりまくりの社員が居る。
ボブと遇想ドロップだ。
前回はここにトンガリも入った。
今日は出れそうな２人だけ誘った。
２人は独身だ。
今週も柔術には行けなさそうなので、せめて新宿に行こう。
俺の常宿の岐阜屋に。
中華で酒飲むのが大好きな俺にはもってこいの店だ。
安くて、早くて、美味くて、汚くて、いい加減で。
５拍子揃っている店も珍しい。
今日は夕方まで雪。
絶対に空いていると確信。
小便横丁の真ん中は通らない。
あちら側は凄く混む。
線路沿いから入るのだ。
はい。今日もこちらはガラガラ。
線路側から入ると、座っているメンバーが新宿暦５０年ぐらいのおっさんばかり。
俺の左には１人で瓶ビールを飲む若い女性。
悲壮感が漂っている。
遇想ドロップは初岐阜屋。
ボブは毎週土日の２１時以降は大体居るそうだ。
先ずは瓶ビールを。
そして定番の蒸し鶏を。
そして栄養を取らせる為に肉野菜炒めを。
餃子も２枚。
こいつらマジで栄養を取っていない。
ボブはいつも昼はラーメンで夜は飲み。
遇想ドロップは昼はカップラーメン２個喰って、夜は自炊で具無し焼そば。
２０代半ばだから良いけど、４０代だと２年で死ぬ。
遇想ドロップはあまり酒を飲まないのでチャーハンも頼ませた。
これでだいぶ栄養満点だろ。
蒸し鶏が来たので遇想ドロップに喰わせる。
どうだ！美味いだろ〜！
瓶ビール終了〜。
もう１本頂戴！
隣りの女性が会計を初めて、俺に残った瓶ビールをくれた。
「宜しければ飲んで下さい。」
悲壮感は無く笑顔が可愛かった。
俺に瓶ビールをくれたと言う事は、俺に悲壮感が漂っていたのだろう。
新宿の岐阜屋っぽいわ。
それにしても肉野菜炒めが美味過ぎる。
ここのが一番美味いかもしれん。
そして丁度来たチャーハン。
遇想が絶賛している。
そうなのだよ。
初代こづちが亡き後は、ここのチャーハンが一番好きかもしれん。
それを喰って皆で頷いていると、美味そうなものを調理し始めた。
メニューを見る。
韮玉だ。
即注文。
そして即来た。
俺から貰うよ。
あぁ〜〜！これだぁ〜〜〜！
岐阜屋で一番美味いぞ！
３人で笑ってしまうぐらい美味い。
シンプルに溶いた玉子に韮入れて炒めただけ。
最後の最後に不思議な液体を掛けていた。
一瞬で蒸発する様な。
あれが全てだろう。
韮玉を奪い合い一瞬で終了。
後何喰おうかな〜。
遇想が搾菜頼んだ。
おっ！俺も丁度喰いたかった所だよ〜。
でも何か忘れてんな。
あっ！最初に頼んだ餃子２枚来てないよ！
入店から１時間半後に出て来る餃子。
タイミングが良ければ５秒で出て来る時も有る。
御会計は６９００円。
３人で割ったら岐阜屋での最高額かもしれん。
勿論今日は俺が金出すよ。
ボブは金に余裕が出来たら柔術を始めたいと。
その予行練習の為の岐阜屋だ。
そして今日は余りの寒さにもう一軒トラノコに来てみた。
載せるまでもないので割愛。
あ〜。柔術来てからの岐阜屋が本当は良いんだけどな〜。